多次元デルタ関数の導出(備忘録)
次元デルタ関数の求め方の備忘録。
デルタ関数は、以下の性質を持つ関数である。
積分すると1になるため、確率密度関数の一つとしても捉えることができる。すなわち、平均(定義されない場合は中心)の値が0になる軸対象な確率密度関数の極限として、デルタ関数を具体的に表現することができ得る。
他にも、コーシー分布の極限
として表すこともできる。
これらの分布については以下を参照。
su-butsu-kikaigakusyuu.hatenablog.com
上記の例は一次元のデルタ関数だが、 次元のデルタ関数に対する表現例はどうなるであろうか。
正規分布の場合は、容易に
とできる。では、コーシー分布の場合の 次元デルタ関数はどう書けるだろうか?
次元の正規分布において、 と、正の数 を用いて変換し、
を得る。
この極限は の値によらないので、適当な関数 を用いて平均をとっても値は不変である。
特に、 とおき、ガンマ関数 を用いて整理し、 と置き換えて以下の結果を得る。
このように、コーシー分布によるデルタ関数の表現を、多次元に拡張することができた。