色々な確率分布まとめ2-連続型-
統計学でよく用いられる確率分布の一覧を示す。今回は、連続値の確率変数に対する確率分布を紹介する。
連続型確率分布
1 連続一様分布
確率変数 は の間の値を等確率でとるとする。この時の確率密度関数は、
\begin{eqnarray*} f(x;a,b)=\frac{\partial}{\partial x}P(X\leq x)=\left\{ \begin{array}( (b-a)^{-1}\ \ &(a\leq x\leq b)&\\0\ \ &(otherwise)& \end{array} \right. \end{eqnarray*}
と表され、連続一様分布といい、 で表す。
平均は 、分散は 。
母関数は
と表され、 で表す。特に を標準正規分布という。例えば ~ の時、標準化された は に従う。
母関数は
と表せ、分布の再生性を持つ。
3 指数分布
を用いて、
と表される確率密度関数に従う分布を、指数分布という。これを特に と表す。
平均は 、分散は 。
母関数は
4 ガンマ分布
を用いて、
と表される確率密度関数に従う分布を、ガンマ分布という。これを特に と表す。ただし、ガンマ関数は
平均は 、分散は 。
母関数は
となり、指数分布のそれの 乗であることがわかる。すなわち、分布の再生性を持つ。
5 ベータ分布
~ の値をとる確率変数に対し、 を用いて、
と表される確率密度関数に従う分布を、ベータ分布という。これを特に と表す。
ここでベータ関数は以下のように表せる。
ベータ分布の平均は 、分散は 。
母関数は
6 コーシー分布
で表される確率密度関数に従う分布を、コーシー分布という。
平均や分散は、広義積分の値は存在せず、定義できない。
同様に母関数も定義できない。ただし、分布の再生性は持つ(特性関数が指数関数になるため)。
この分布は、正規分布などに比べると裾が重く(flat)、外れ値がでる確率が高い特徴を持つ。
7 ロジスティック分布
で表される確率密度関数に従う分布を、ロジスティック分布という。
平均は0、分散は 。
母関数は
8 対数正規分布
~ の時、 が満たす確率分布は、
で表され、対数正規分布という。
平均は、分散は 。
母関数は、簡潔な表現ができないため割愛する。
各確率分布の詳細については、以下の教科書を参照されたい。
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