色々な確率分布まとめ3-標本に対する分布-
統計学でよく用いられる確率分布の一覧を示す。今回は、標本に対する確率分布を紹介する。
標本に対する確率分布
1 分布
確率変数 は 標準正規分布 に従うとする。この時、2乗和 の従う確率分布は、
と表され、 分布といい、 で表す。これは、ガンマ分布 に一致する。
平均は 、分散は 。
母関数は
であり、分布の再生性を持つ。
また、確率変数 は 正規分布 に従うとする。この時の不偏分散 を、
で定義する。ここで、 は標本平均である。
このとき、確率変数 は に従う。
一方で、標本分散
に対しては、確率変数 は に従う。
2 分布
確率変数 ~ 、~に独立に従うとする。この時、 の従う確率分布は、
と表され、 分布といい、 で表す。特に、 はコーシー分布に一致する。ベータ関数の定義は
5 ベータ分布
色々な確率分布2-連続型- - ChunPom’s diary
を参考にされたい。
平均は 、分散は 。
分散は、 では定義できない(コーシー分布でそうあったように)。
母関数は基本的に定義できない。
また、確率変数 は 正規分布 に従うとする。この時の不偏分散 を用いて、確率変数 は に従う。
3 分布
確率変数 ~ 、~ に独立に従うとする。この時、 の従う確率分布は、
と表され、 分布といい、 で表す。
平均は 、分散は 。
母関数は存在しない。
確率変数 は 正規分布 、 は 正規分布 に従うとする。この時の不偏分散 を用いて、確率変数 は に従う。
各確率分布の詳細については、以下の教科書を参照されたい。
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