関数解析の入門書おすすめ
関数解析の入門的な勉強に適した参考書の紹介です。
まずは集合と位相から
・はじめよう位相空間 (大田 春外)
集合・位相の基本を,高校数学の延長を意識して書いた本。位相空間の本番に行く前にどうぞ。
・集合と位相 (斎藤 毅)
集合・位相の入門書としては,かなり高等な内容も含んでいる。
関数解析
・工学系の関数解析 (小川 英光)
ルベーグ積分の知識をなるべく使わないで,関数解析についてまとめた本。関数解析の応用面を手っ取り早く知りたいなら格好の書である。また,再生核ヒルベルト空間に関する記述も多く,機械学習の観点からも勉強になるだろう。
以下の本は基本的に測度論・ルベーグ積分を既知としている傾向があるため,その勉強には下記の記事を参照されたい。ただし位相的側面についてはどれも手薄感が否めないので,適宜上で紹介した2冊も参照されたい。
su-butsu-kikaigakusyuu.hatenablog.com
ルベーグ積分の観点から関数解析についてまとめた本。ルベーグ積分の前提知識がある程度ないとキツイ。
・応用のための関数解析 (吉田 善章)
微分方程式,非線形問題への応用が詳しい。ルベーグ積分の基本は既知としている。
新版 応用のための関数解析―その考え方と技法 (SGC BOOKS)
- 作者: 吉田善章
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 単行本
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測度論から丁寧に関数解析の基本まで追っている本。逆に言うと,フーリエ変換や確率解析などといった応用的な側面は記載されていない。「ルベーグ積分と関数解析」から応用面を排除し,基本を丁寧&詳しめにした感じ。