参考書紹介(量子物理、統計物理編) 2021年版
☆物理(量子物理、統計物理編)
大学レベルの物理を中心に、オススメの参考書を紹介します。分野の偏りは愛嬌。
量子力学
・量子力学 (KS物理専門書)
満遍なく基本的な話題に触れてるし、そこそこ練習問題が豊富。
- 作者: 猪木慶治,川合光
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/03/24
- メディア: 単行本
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場の理論(物性向け)
・凝縮系物理における場の理論
物性のほぼ全ての分野の話題を扱ってるのではなかろうか。特にメソ系、非平衡の記載が詳しい。
- 作者: Alexander Altland,Ben Simons,新井正男,井上純一,鈴浦秀勝,田中秋広,谷口伸彦
- 出版社/メーカー: 吉岡書店
- 発売日: 2012/06
- メディア: 単行本
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- 作者: Alexander Altland,Ben Simons,新井正男,井上純一,鈴浦秀勝,田中秋広,谷口伸彦
- 出版社/メーカー: 吉岡書店
- 発売日: 2012/12
- メディア: 単行本
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各物性値のミクロな導出において、グリーン関数の計算法が事細かに掲載。こいったコンセプトの本は意外に少なかった気がする(フェッターワレッカは字が読みにくいし)。
物性物理のための場の理論・グリーン関数 2018年 06 月号 [雑誌]: 数理科学 別冊
- 作者: 小形正男
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2018/06/21
- メディア: 雑誌
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熱、統計力学
・熱統計力学(物理学基礎シリーズ)
掲載してるコードが化石を通り越して石油になりつつあるが、入門書としてはGOOD。
・大学演習 熱学統計力学
量子統計は少なめだが、古典の話題は詳しすぎるくらい網羅してる。問題数が無限にあるので院試の際にも使える。日頃の業務にも使ってます。
・統計力学
難しめだが、含蓄深い記述が多い。非平衡詳しい。
相転移
・相転移 臨界現象の統計物理学
量子アニーリングの父の本。相転移に関する大体の基本事項は網羅。
磁性
・磁性体の統計理論
厳密解、強磁性体&反強磁性体の局在スピン、スピン波の振る舞いが網羅的に詳しく載ってる。
・磁性と超伝導の物理
ミクロな視点からの磁性発現や、遍歴電子系との絡みが詳しい。最終的には近藤効果や超伝導にたどり着く。
スピントロニクス
基本理論から、最近の話題まで内容が豊富。
理論面が詳しい。特に非平衡グリーン関数を用いた輸送等。同著者の前書「スピントロニクス理論の基礎」より内容が整理されてる印象。
量子輸送
・半導体量子輸送物性
メゾ系の話題が豊富。実験の話も多い。
・量子輸送
非平衡グリーン関数を用いて、量子デバイスの輸送現象を解説する名著。ち
- 作者: Supriyo Datta,森藤正人,森伸也,鎌倉良成
- 出版社/メーカー: 丸善
- 発売日: 2008/09/20
- メディア: 単行本
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- 作者: Supriyo Datta,森藤正人,鎌倉良成,森伸也
- 出版社/メーカー: 丸善
- 発売日: 2008/12/27
- メディア: 単行本
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量子コンピュータ
・量子コンピューティング ―基本アルゴリズムから量子機械学習まで―
量子ゲート方式のアルゴリズム紹介。基本的なアルゴリズムはもちろん、最近の量子機械学習にも言及。
・量子アニーリングの基礎
量子コンピュータのうち、量子アニーリングに焦点を当てた本。安いし、理論の詳細が載ってる。最近流行りつつある量子機械学習の説明もあり。
量子アニーリングの基礎 (基本法則から読み解く物理学最前線 18)
- 作者: 西森秀稔,大関真之,須藤彰三,岡真
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 2018/05/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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量子制御
・量子測定と量子制御
古典制御〜量子制御の対応がわかりやすい。
量子測定と量子制御 2016年 03 月号 [雑誌] (数理科学 別冊)
- 作者: 沙川貴大,上田正仁
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2016/03/22
- メディア: 雑誌
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超伝導
・超伝導入門
格好の入門書。
統計力学の問題として記述されており、物性に詳しくなくても取り組みやすい。
結晶と物性
・物質の対称性と群論
大判の本なので、結晶構造の理解が容易。配位子場のミクロな計算をもっと練習したい人は、次の参考書をチェック。
・配位子場理論とその応用
これ以上詳しい本は存在しない。